「デュー・デート 〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜」

タイミングがあったので観てきました。「ハングオーバー」のチームとひげのアイツが出てるって事なので期待しつつ新宿武蔵野館へ。

【あらすじ】※シネマトゥデイより引用

待望の赤ん坊誕生を5日後に控えるピーター(ロバート・ダウニー・Jr)は、身重の妻のもとに向かうため、アトランタから自宅のあるロサンゼルスへと向かう飛行機に乗ろうとしていた。しかし、たまたま出会った役者の卵、イーサン(ザック・ガリフィナーキス)のせいで、二人でヒッチハイクをすることになる。

以下、感想です。






なかなかの良作だと思います。
前回の「ハングオーバー」は男が結婚まで友人同士の一騒動の話。今回は「父親になるという事」と「夢を追って職を得るという事」の話。いずれにしても「男が人生で直面する出来事」に一騒動加えて作品にするっていう、このコンセプトがアメリカでちゃんとあるってのがうらやましいです。


主役の二人のキャラクターの良さはいわずもがな。イケメンとブサイク。金持ちと貧乏。ロバート・ダウニーJr.とザック・ガリフィナーキスが上手いから成立してるような話でした。ロバート・ダウニーJr.はアイアンマンの社長をもっと利己主義にした感じのイヤな雰囲気を醸し出しており、ザック・ガリフィナーキスも「ハング・オーバー」の時のキャラをパワーアップさせたようなイヤな雰囲気を醸し出してます。ようは2人とも基本的にイヤな奴って事ですよ。なるべく近くに居たくないタイプ。そんなコンビが罵り合いながら「共通の目的地」へと向かいます。なんか「水曜どうでしょう」に近いものを感じました。


なんでバラバラの2人が車で5日間も一緒に移動しなくちゃならなくなったか?っていうストーリー上の問題に対して、色々な小道具が「キー」となってるのも上手いです。「なんやかんやあって」の部分が台詞だけで説明されずに小道具がポイントになってます。特に「コーヒー缶」の破壊力は面白い。アレは反則。あれ使われちゃったらもうみんな黙るしかない。小道具がキラリと光る作品でありました。


ただ、あんまり好きじゃない部分もありまして。
この作品は「目的地に向かう」という一方向の話だから、前回の「ハングオーバー」と比べてかなりわかりやすくなっています。しかしその分、爆発的なテンションは無かったです。ザック・ガリフィナーキスのキャラが結構気の毒であんまり笑えないっていう問題も。もちろん彼の抱えてる問題が深刻な分、腹立たしい=面白いって部分もあるんだけどね。特にアイツの歩き方ね。
あと、ロバート・ダウニーJr.って今回のような「ツッコミ」に回るより、「トロピック・サンダ―」の時のような「強力なボケ」に回っててくれた方が好きなんですよ。これは完全に個人的理由。


でも「目的地に向かう」っていうシンプルな話を単調にしないように、色々な仕掛けが仕組んであったりしてて飽きる事は無かったですよ。「男が苦難を越えて大人になる。」という「男泣き映画」の最新をいく作品だと思うので、家でゴロゴロしてるくらいなら観に行くべし!



【おまけ】
「厄介な人と道中を共にする」っていうシチュエーションは、ドリフが特に上手かったよね。



※本文に漏れた感想。

  • 日本でやるなら阿部寛ザキヤマさんをキャスティングしたい。
  • 予想外のキャスティングにびっくり。一番最後のテレビショーに出てる人が誰にも気づかれないレベル。