2012年の映画について

今年最後のブログは毎年恒例、その年に観た映画の全ランキングと雑感です。毎年「いやあ、今年は映画観なかったなあ!」とか良いつつ、数えてみたら去年より10本くらい多いんですよね。しかも2回観に行った映画とかもあるし。なんだかんだで映画館に通っているようです。


2012年に映画館で観た新作映画全64本のランキング。「幕末太陽傳」「仁義なき戦い 第一部」「仁義なき戦い 広島死闘篇」「ピラニア3D」「スターウォーズ エピソード1 3D」「異人たちとの夏」「カリフォルニアドールズ」は、映画館で観ましたが旧作の為、除外してあります。



1.加地等がいた ぼくの歌を聴いとくれ
2.苦役列車
3.巨神兵東京に現わる
4.アベンジャーズ
5.隣る人
6.エクスペンダブルズ2
7.愛のゆくえ(仮)
8.スカイフォール
9.アウトレイジビヨンド
10.この空の花


11.エルサント(パイロット版)
12.わたしの釜ヶ崎
13.桐島、部活やめるってよ
14. 3.11明日
15.サニー
16.ザ・レイド
17.高地戦
18.アルゴ
19.ザ・マペッツ
20.クレイジーホース・パリ


21.バトルシップ
22.アーティスト
23.僕は人を殺しました
24.その夜の侍
25.SR サイタマノラッパー3
26.Beyond the ONEDAY
27.コーマン帝国
28.月光ノ仮面
29.グレート・ラビット
30.ももへの手紙


31.ダークナイトライジン
32.ディクテーター
33.サンタクロースをつかまえて
34.テルマエ・ロマエ
35.悪の教典
36.今日、恋をはじめます
37.のぼうの城
38.わたしたちの宣戦布告
39.あなたへ
40.ドラゴン・タトゥーの女


41.DOCUMENTARY OF AKB48
42.ヱヴァンゲリオン新劇場版Q
43.黄金を抱いて飛べ
44.聴こえてる、ふりをしただけ
45.サイドバイサイド
46.フェイシング・アリ
47.ゾンビ・アス
48.The GREY 凍える太陽
49.裏切りのサーカス
50.星の旅人たち

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51.美が私たちの決断をいっそう強めたのだろう/足立正生
52.CUT
53.先生を流産させる会
54.それでも、愛してる(ビーバー)
55.へんげ
56.アナザー
57.おおかみこどもの雨と雪
58.アメイジングスパイダーマン
59.サマーセール
60.私を生きる


61.ヘルタースケルター
62.ヒミズ
63.ドライヴ
64.レンタネコ


例年同様、点線より上の作品は「楽しめた」とか「嫌いじゃない」っていう作品で、それより下の作品は「つまらない」もしくは「嫌い」という作品です。今年は点線の位置が低いので「ハズレ」の作品にあまり出会ってないみたいですわ。こうして見ると、だいたい「自分勝手な奴が主人公」の映画ってのがランクが低いですね。自分の好みがようやくわかったような。あと、今年のランキングの特徴としては、なぜか「評判の良い映画を観て爆死!」が多かったです。毎年、他の皆さんの映画ランキングとそんなにズレないんですけどねえ...。こういう場合、自分の審美眼の方を疑うんでたぶん世の中の評価の方が正しいと思います。


さて、2012年はあの震災から1年経った年だった訳ですが、公開された邦画(つか、観た作品)を通してみると、去年の今頃のブログにも書いた通り、やっぱり震災の影響を大なり小なり受けた作品が数多く作られましたねえ。「この空の花」「ヒミズ」「3.11明日」「サンタクロースをつかまえて」「あなたへ」等々。「ヱヴァQ」なんかもそうなのかな?「震災」を正面から取り扱ったり、ニュアンスを感じさせたりした作品。震災のおかげで公開や製作が遅れちゃったってのもありました。「アウトレイジビヨンド」とか「のぼうの城」とか。
まあ、ここまでは予想できましたが、そういった邦画がいったい何をテーマにしたかったのか、何を観客に伝えたかったのかまではこうやって振り返るまでわかりませんでしたよ。今年の邦画って主に「普通の生活を望む」っていう事を取り扱った映画が多かったんですね。「ヒミズ」「サンタクロースをつかまえて」はモロにそうだし、「愛のゆくえ(仮)」「その夜の侍」なんかも「普通の生活を望む」作品。ああいった巨大なアクシデントを体験した後、「普通である」っていう事がいかに難しくて尊い事なのか、って事を思い知らされた一年でした。


映画館の話をすると、今年もボコボコと閉館してしまった事が残念でなりません。したコメでお世話になった上野東急。ピンク映画の新宿国際名画座、新宿国際劇場。ある意味「ホーム」と言っても過言ではないシアターN渋谷。フィルム上映の王子シネマ。浅草に至っては浅草名画座、浅草新劇場、浅草中映劇場、浅草世界館、浅草シネマの5館が全滅という哀しい事態に。来年もまたドンドンと閉館してしまうみたいだし、一概に「シネコンが悪い!」って訳でも無さそうだし、困ったもんです。とりあえず今年は浅草の名画座で「仁義なき戦い 第一部」と「異人たちとの夏」を観る、という一生の思い出を作りました。ボクはどちらかというと映画よりも映画館の方が好きなんですよ!この閉館ラッシュの中、新宿に新しい映画館シネマカリテがオープンした事だし、この嫌な流れをなんとか食い止めたいところ。



2012年の映画をもうちょっと振り返ると「俳優や他業種の人が監督する映画」って多かったっすね。「アウトレイジビヨンド(北野武)」「アルゴ(ベン・アフレック)」「その夜の侍(劇団「THE SHAMPOO HAT」の赤堀雅秋)」「月光ノ仮面板尾創路)」「わたしたちの宣戦布告(ヴァレリー・ドンゼッリ)」「星の旅人たち(エミリオ・エステベス)」「それでも、愛してる(ジョディ・フォスター)」など。毎年多いのかもしれないけど、今年は「アルゴ」や「アウトレイジビヨンド」など出来の良い作品が多いため、特に目立ってた気がします。
目立ってたと言えば、今年も色々な映画に出てる俳優さんがいっぱいいましたよ。田口トモロウ、浅野忠信光石研西田敏行など。何回光石研の顔を見かけた事か!そういや、市村正親は「テルマエロマエ」と「のぼうの城」で、ほぼ同じような役を演じてましたね。どっちも風呂に入るし。あと、山田孝之も「その夜の侍」と「悪の教典」でほぼ同じような役を演じてました。ある意味、俳優被り問題。


数年前から映画ファンの中で猛威を振るっていた「テレビ局製作の映画云々」って問題はすっかり落ち着いたような気がします。ボクはテレビ局製作の映画に関しては「観たきゃ観るし、嫌なら観ない」としているので、テレビ局が映画を作るって事には腹を立てた覚えがないんですよ。映画館に人が集まるのでむしろもっとやれ!と。特に今年は「桐島、部活やめるってよ」がありますもんね。「桐島、〜」が数多くの映画ファンの心を掴んだおかげで、テレビ局製作の映画が批判される事が一気に減ったのかもしれませんなあ。


毎年、定点観測している「twitterにおける映画宣伝」に関しては、はっきりと「フォロワー5000人まで増やします!」と宣言していたエクスペンダブルズ2アカウントとか頑張ってましたね。あと「僕は人を殺しました」アカウントが手を変え品を変え、アカウントを続々変えて宣伝活動をしていたのが印象的でした。映画館では「浅草世界館」アカウントのオネエサンや、「新橋文化劇場」のアカウントがかなり個性的なツイートをしてました。ただ、宣伝するだけでもダメだね。ツイートの先にキャラクターというか、「その人自身」が見えると親近感がわきますね。ちなみにボクは映画アカウントから直接リプライで「観てください!」って言われた映画は観るようにしてます。で、だいたいそういう映画って面白かったです。


こんな感じで、2012年も終わり。今年は個人的に「映画」の仕事に携わるようになってしまったのでブログが全く書けなくなってしまいました。来年は積極的に書こうと思った次第。ブログ書いてた方が「映画」の仕事をするよりも役に立ってるような気がヒシヒシと感じてしまったんですよね。先陣で戦うよりも後方支援の方が向いている。と、いう事で、来年のテーマは「ガンダムよりもガンタンク」という事で頑張っていきたいと思いますです、はい。



【おまけ】
来年は、まずこれが楽しみである。


去年の全ランキングはコチラ。
2011年の映画について