「サニー 永遠の仲間たち」

巷でえらい話題になっている韓国映画「サニー 永遠の仲間たち」。ご多分に漏れずボクも先日観てきましたよ。久々に渋谷のBunkamuraに行きましたけど相変わらずハイソな感じですねえ。客層も心無しかご婦人が多かったっす。まあ予告編でフレデリック・ワイズマン監督のストリップショーを舞台にしたドキュメンタリー「クレイジーホース・イン・パリ」が流れましたけど。ケツがブリンブリンでしたけど。


【あらすじ】※シネマトゥデイより引用

ナミ(ユ・ホジョン)は夫と高校生の娘に恵まれ、主婦として平凡だが幸福な毎日を送っていた。そんなある日、彼女は母の入院先の病院で高校時代の親友チュナ(チン・ヒギョン)と思わぬ再会を果たす。25年ぶりに再会した友人はガンに侵され、余命2か月と宣告されていた。チュナの最後の願いはかつての仲間たちと会うことだった。

【予告編】


さあて、感想を...と思ったら、感想を書いたメモを紛失してしまうというアクシデントが。
いったい何を書こうとしてたやら、今となっては思い出せません。面白かったのは覚えてんですよ!
という事で、今回は覚えてる範囲で書くのでいつもよりもサッパリとしていますがご了承頂きたく存じます。
というか、いつもいつもクソ長い方が問題だ。




で、「サニー」の感想なんですが、非常に可愛らしい映画でしたねえ。ムチャクチャ楽しみました。オープニングが醸し出す優雅な雰囲気が心地良くて、タイトルが出るタイミングなんかもばっちりで「あ、これはもう大丈夫だな!」という安心感がありました。


この物語の要である現代と80年代を繋ぐシーンの描き方も非常に見事でビックリしましたよ。特に一番最初のユナの登校シーン。あまりにスムースに時代が移行したのでワンカットかと思ったんですが後日観直してみたらちゃんとカット割ってましたね。初見では気付かないほど上手いです。


俳優の方に話を変えると、主要キャラが全員二人一役というかなり難しいハードルなんですが、まさにキャスティングの妙と良いましょうか、現代と80年代それぞれがちゃんと同一人物に見えました。どの方も素晴らしい演技をされてましたが、一番印象的だったのは主人公ユナの高校生時代を演じたシム・ウンギョンさん。爆笑!カワイイ顔してるんですけどね。三白眼でガチガチと震えだすカットで想いっきり笑ってしまいましたよ。岡田あーみん先生の書くマンガのキャラみたいでした。


魅力的なキャラクターがスクリーン内をところ狭しと活躍してくれるので、観ていて清々しいです。1980年代の韓国と言えば、国内がガチャガチャしてた時期だし、現代に目を映しても全員が全員幸せになっている訳では無い。でもやっぱり「明るい」んですよね。エネルギーに満ち溢れているというか。やっぱり持つべきものは友!という直球ど真ん中のテーマが不快にならないんですよ。そのあたりのバランスは良いと思います。やっぱ整形をあけすけにネタにできる関係性ってねえ、良い仲間ですよ。


ただ、悪い部分が全く無かったという訳でもなくて、気になる点もありましたよ。
ダンスのシーンとかカッコ良いのに喧嘩とか乱闘のアクションになると急にモタッ...モタモタッ...と、ブレーキがかかるんですよ。急に音痴になる感じ。アレは謎。映画館前の大乱闘シーンで一番強くそう思いました。
あと、キャラが魅力的ってのは主要メンバーだけという事ではないという事。後半の敵役となるシンナー中毒の女の子。あの子なんか可哀想じゃない?「サニー」のメンバーと同じくらい愛着を持ってしまいましたよ。だからあの子だけ報われないのはどうにも引っ掛かるのです。ストーリー上成す術が無いんですけどね。
それに、オチなんで具体的な事は書きませんが、ラスト、サニーのメンバーに「お土産」多過ぎじゃね?相撲をマス席で観戦した時くらい「お土産」の量が多いんですよ。たぶん映画観た人には伝わるだろうと思って書いてますけどね。シンナー中毒のあの子の事を気になってるのでこの幸せバランスの悪さが特に気になりました。


とはいえ、最初から最後まで楽しかったですし、大満足の映画です。なにより洋楽をここまで完璧に使いこなした東洋の映画も珍しいんじゃないでしょうか。歌詞までちゃんと咀嚼して再構築。ドラマ「glee」にも通じるものも多いかと思います。オススメ。




【おまけ】
「サニー」という曲は、ボクはこっちの方から知りました。

か、かっこええ!!


あと「サニー」と言えばこれでしょう!ボビー・ヘブ超えのカッコ良さ。

随分と気持ち良さそうな風呂に入ってるような。


で、ここまでやっといて映画に使われた「Boney M」版を貼らないっていう。


※本文から漏れた感想

  • そういやコレって「ラジオ映画」でもあったねえ。ラジオリスナーならグッと来るシーン有り。