「イップ・マン 葉問」

直前に観た映画がアレだったもんで、スカッとした気分で一日を終わらせるべくダッシュして新宿武蔵野館に向かいました。2本目の映画は「イップ・マン 葉問」。頑張れば平日の仕事終わりでも2本観れるんだね!\ワラライフ!!/

【あらすじ】※シネマトゥデイより引用

1950年、イップ・マン(ドニー・イェン)は家族を連れて、広東省佛山からイギリスが統治する香港に移住。その後彼は、新聞社の屋上に詠春拳の武館を開く。そんなある日、血気盛んな青年ウォン(ホァン・シャオミン)がやって来て、自分が負けたら弟子入りするとイップに勝負を挑む。

以下、感想。




はい、スカッとしましたよ!
アクションに次ぐアクション!迫りくる敵!接近戦の様式美!わかりやすい展開!どれをとっても大満足の内容でした。
観てる時間がもうとにかく楽しい。ここまでちゃんとした「カンフー映画」を観たのは久々です。ブルース・リーのお師匠様の若かれし頃を映画化したこの作品、演じるのはドニー・イェン、立ち向かうライバルがサモ・ハン・キンポー。この時点でもうお膳立てが完璧な上に、更にど真ん中のストーリーライン。文句無いっす!


ど真ん中のストーリーラインって書いたけど、まあ良くある話ではある訳ですよ。ぶっちゃけ「ロッキー4」ですよ。でもちっとも飽きる事無く観れたのは、ひとえに主役であるドニー・イェンの美しい所作によるところでしょう。ビル屋上の自分の道場前でタバコ吸いながら佇んでる姿ですらカッコ良い。ドニー・イェンってあんまり作品に恵まれてないんだけど(個人の感想です)、今回のこの「イップ・マン」というシリーズは見事にハマってるね。ちょうどキャリアの円熟期に差し掛かっているんじゃないでしょうか。本当に良かったと思っております。


そんなドニー・イェンに退治する「リビング・レジェンド」、サモ・ハン・キンポーとの一戦にすっかりやられてしまいました。ドラゴン'97vsデブゴンっていう夢のカード。普通に闘っても面白いのに、今回は敢えて「足場の悪いテーブルの上」というひとひねりが加えられています。カンフー映画の醍醐味って。あの「風を切る独特の音」が気持ち良いんですよ。で、この一戦、その気持ち良さが存分に味わえます!心地よいグルーヴ!何がスゴいってこれがまだ中盤の出来事ってことです!


闘いの設定も、1vs1、1vs多数、武器あり、異種格闘技戦、リング内での闘い、市場内での闘いなど、観たい画がほぼ揃っています。もちろん、3本の木が前にびょーんと飛び出してるカンフー用トレーニング器具(※「木人椿(もくじんしょう)」と言うそうです)も出るよ!カンフー好きにはたまらないシーンの連発で、観客の脳髄にバシバシとキめてくる辺りが嬉しいつくりとなっています!観終わったら間違いなくカンフーやりたくなりますよ。って事は正しいカンフー映画ですよ。正統派カンフー映画がまさに今公開されているというのに観に行かないでどうするんですか!これはもう心の底からオススメ。特に中〜高校生くらいの年代の方は間違いなく観ておいた方が良い。この作品でカンフーに憧れた子が将来アクションスターになるって事も充分あり得ると思います。この映画を観て、まずカンフーごっこから始めよう!




【おまけ】

牧歌的カンフー映画をリミックス。


木人椿で一人練習するドニー・イェンカッコ良い!
ボクも負けじと「こう来たら、こう!」「こう来たら、こう!!」と脳内トレーニング。木人椿買いたくなったわ。
みたいな事をtwitterで書いたらカンフー専門店の中の人が教えてくれました!
横浜中華街 天宝堂 「武術オンライン.com
木人椿も当然販売しているぞ!お値段は税込みで150,000円也!



※本文に漏れた感想

  • 悪い奴をやっつけるっていうか、仲間とカンフーの為に強敵と闘うっていう、もっと心情にグッとくるようなテーマでした。最近はもう「善」「悪」が曖昧な事が多いですからね。なにより仲間の為に闘うっていうのがシンプルで良いよ。
  • ラストの死闘は、ボク自身がカンフー映画を経て総合格闘技等をよく見るようになったせいで「ルールどうなってるんだよ!」と思ってしまいましたが、振り返ってみると、あれはあれで正しい作りです!
  • 正確にはこれって「続編」で、本当はこの話の前にもう一編あるとの事。その公開も決まったらしい。良かった良かった。今度の敵は旧日本軍!すげえ楽しみ!!