「ナイト&デイ」

昨日、渋谷にて「ナイト&デイ」観てきました。

【あらすじ】※シネマトゥデイより引用

ジューン(キャメロン・ディアス)はある日、えたいの知れない男(トム・クルーズ)と思いがけない出会いを果たすが、その男はジューンが夢に見た理想の男性どころか、重要任務を負ったスパイだった。予想外の裏切りや暗殺者による執拗(しつよう)な攻撃が日増しに強くなる中、ジューンは男に対して疑念を抱き始める。

以下、感想。




面白い!


「毎度バカバカしいお話を」で始まって「お後が宜しいようで。」って終わるようなくらい、見事になんにも残らない!

観ているその瞬間がただただ楽しかったです。話の大まかな全体像はぼんやりしてます。つか、新型電池がどうとか、取ってつけたような話で正直どうでも良いレベル。これはもう監督以下、スタッフみんな「んなこたわかってるわっ!」って思って作ってるでしょうね。

キャメロンが危険な目に遭う寸前で必ずトムが助けに来てくれるってのをキャッキャ言いながら楽しむ映画。

作り手にちゃんとしたサービス精神があるからか、あんまり細かい事は気にならなかったです。トムとキャメロンの身長差も気になりません。考える隙を与えない話のテンポが良さというかね。伏線の張り方や登場人物が言う台詞も粋。トムとキャメロンの見栄の切り方がもう「これはスター映画ですよ!」ってちゃんと言ってるようでした。最初の飛行機内でのアクションシーンでの音楽がタンゴ調ってのも、この話は最終的にどこに行くか?という事を伏線で貼っているようでお見事。


あと、何が良いかって「キャメロンが危険な目に遭う」様子ってのが良いんですよ。
黄色いドレスにバッグたすき掛け、足元はブーツで全力疾走!っていうビジュアルの良さもさることながら、この話ってラスト1か所まで徹底的に「キャメロン目線」で進むんですよ。この話の構成が上手い事いってると思います。
キャメロンにしてみりゃ裏で大きな出来事があろうが関係なくて、なぜかいつもたまたま危険な目に遭ってしまう。でもよくわかんないけど必ず助かる。その助かる先にはいつも「トムの笑顔」がある。この繰り返しはねえ...、キャメロンならずとも惚れますよ!まんまと吊り橋効果ですよ。こんな感じで観てるこっちが知らぬ間にすっかり「キャメロン・ディアス」になった気にさせてくれる脚本だから、一番ピンチになった時に助けに来てくれたトムにキャメロンが言った「あの一言」は思わず膝を打つくらい納得する台詞。ちょうどボクもそう思ってたんですよ!男だけど!
それに一歩間違ったら「ストーカー」まがいになってしまうような危ういバランスを、ちゃんとラブコメまで昇華しているのは一重にトム兄さんの「善」なるスマイルからきてると思うよ。トム・クルーズの笑顔なしに成立しない映画でしたよ、これは。あの笑顔、信用できるっ...!


ハングオーバー」や「特攻野郎Aチーム」も文句なしに面白かったけど、今回はそれ以上に面白かったかも。恐らく「キャメロンとトムはどういう役の時が面白いか?」っていう考えが監督と同じだから楽しめたんでしょうねえ。「イン・ハー・シューズ」「私の中のあなた」のキャメロンや、「大いなる陰謀」「ワルキューレ」のトムも良いけどさ。ボクが映画で観たいのは「チャリエン」「メリーに首ったけ」のキャメロンや、「マグノリア」「トロピックサンダ―」のトムなんですよ!!


小細工無しの所謂「ハリウッド映画」の基本に忠実な正統派。正統派をやる事の難しさをこの映画のテンポよろしく軽快にクリアしてました。オススメです!



【おまけ】
ジャッキーの映画や「LARK」のCMの新作を観ているようでした。至福な時間。

もしくは、もっとギャグ要素を入れたら「俺がハマーだ!」みたいな。これもまた至福な時間。

わかった!これでスッキリ。この映画もこういう事だ!
「大丈夫、リクツじゃないんです!」


※本文に漏れた感想。