「カラフル」

ちょっと前ですが「カラフル」観ました。
原恵一監督の「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ戦国大合戦」が好きでねえ。ボクは「オトナ帝国」より「戦国大合戦」の方がどっちかっていうと好きなんスよ。そんな理由で「BALLAD」で抱えた怒りってのはまた別の話。

あらすじ
シネマトゥデイより引用

突然現れて当選を告げる天使の計らいで、死んだはずの“ぼく”の魂は、自殺してしまった少年・真の体に“ホームステイ”をすることに。現世に戻る再挑戦のため、真としての生活を始めた“ぼく”は、やがて真が自ら死を選んだ理由を知る。そんな中、 “ぼく”は現世に戻る再挑戦をすることの本当の意味を考え始めるが……。

「カラフル」予告編

なんか今更感もありますが以下、感想!




嫌いな点が2点ありましたが、他の部分は概ね良かったっすよ。多分「岸辺のアルバム」がやりたかったんでしょうねえ。原作に町の指定はなかったのに、この映画では多摩川沿いの町、等々力〜二子玉川になってたし。二子玉川を舞台にしてるっていうのはいい了見。「岸辺のアルバム」も、多摩川沿い(こっちは狛江〜和泉多摩川あたり)に住む、ごく普通の家族は実はそれぞれ悩みを抱えていて...っていう話だしね。


まず、良かった点、好きな点から。
ホントにベタな感想ですけど「人間の業の肯定」を取り扱っていて、それを正しく実行している映画が好きなんですよ。「人間なんてそもそもダメなもんなんだ!」と割り切ると強くなるもんです。談志の落語の世界観です。「川の底からこんにちは」もそんな話だったな。
細かいところで良かった点は
・出てくる女性陣がエロい。
・早乙女君との「ちい散歩」シーン。
三者面談で早乙女君のお母さんをあえて出さなかったところ...等々。
女性陣エロかったなあ。直接表現は一切無い。しぐさや物言い、雰囲気が醸し出すエロさが良い。マコトが早乙女くんと友情を深め合う廃線跡を巡る旅も賛否両論あるだろうけど、適度に冒険してて嫌いじゃないです。あと「フード理論」なんてちとキモいので使いませんが、なんか食べてるシーンが多いので観ていて腹が減りました。

で、ダメな点もあります。
一つは人物の動き。背景は写真をトレースしてるみたいでびっくりする程のクオリティなんだけど、人物の動きがぎこちなかった。もっさり&カクカクした動き。生きてるように感じなかったんだよな。動きについてだったら「借りぐらしのアリエッティ」の方が良かったと思いました。
もう一つは特にダメだった点。今回はネタバレしないように書くけど、ラストでプラプラがマコトにした「ある台詞」「ある行動」ってのはこの映画全体を台無しにしてると思うよ。
この点がどうしても気になって原作本買って読んでみたんですよ。そしたらプラプラがマコトにした事ってこの映画と全く逆なんだよね。監督の色を出したといえばそれまでだけど、ちょっと納得がいかないなあ、と。

良い点悪い点、両方あるけど全体的には面白かったです。物事を一方向で見るのは果たして良い事か?っていうテーマに一つの答えを出してます。オススメ。

あと、観ててぼんやり思った事。舞台が二子玉川だから、マコト君がホントに行くかもしれないこの学区の最低ランクの私立って「ROOKIES」の二子玉川学園の事だろうなあ。ニコガクに入学したら暑苦しい先生に無理矢理野球部に入れられちゃうかもな。大変だなあ...。


【おまけ1】
この映画の舞台となった界隈ってボクの育った町に近いんですよ。先日ちょろっと散歩してきました。


ひろかが援助交際に使ってたホテル(のデザイン)。そもそもニコタマにラブホテルは無い。


マコトが歩いてた歩道橋。たしかプラプラと一緒だった気がするけど何のシーンだったか忘れた。


マコトがひろかと逃げてきたトンネル。


マコトとサオトメ君の「テツ」萌え遊歩道。「道のレンガが線路の柄になってるんだよ。」とサオトメ君。


マコトとサオトメ君の「テツ」萌え遊歩道の終点である公園。あんまり画にならない。


ラス前。



おしまい。