「CALF」の世界

話は今年の冬まで戻ります。

六本木の国立新美術館で行われていた「文化庁メディア芸術祭」が面白くて、暇を見つけては通ってました。無料だったしね。特にアニメーション部門にハマってしまい、公開されていた全作品を休日を丸々使って観倒すなんて事もする始末。

その中で、「HAND SOUP」という短編が非常に面白くてtwitterでも特に推してたんですよ。

そうしたら「HAND SOUP」の作者である大山慶監督からリアクションを頂きまして。その大山監督がアニメ作家と評論家で新しく「CALF(カーフ)」というユニットを作ったとの事。地方で一回イベントをして、この夏に東京でもやるって事だったので、ご挨拶がてらそのイベントに参加する事にしました。

8月31日、高円寺。ネットとtwitterだけでしか宣伝してないのでお客さんくるのかどうか実は不安でした。すっかすかだったら気まずいなあとか思ってたり。で、いってみたらまさかの満席!正直本当にびっくりしました。各作家の作品やゲストの皆さんの短編、「トーチカ」というユニットの「観客が実際にアニメの中に入り込んでしまう体験」ていうのも感動したけど、なにより一番感動した事は、今まで国内では黙殺されてしまう秀作を表現する場所が、はっきりと見つかった瞬間に立ち会えたという事でした。

映画会社やテレビ局の都合で映画館が埋まっていて、自分たちの作品が観客に届かないのであれば、まとめてホールで上映会をして観てもらおう。という古くて新しい姿勢。果たして大成功。奇しくも立川流が寄席に出ずにホールで独演会をして毎回満席にしているのと同じ。作り手に才能とそれ以上の熱意があれば「映画」は、もはや「映画館」なんて必要ないんだよね。これほど素晴らしい事はないよ!

CALFはこれからもどんどん色んな事に挑戦していくみたいなので、どんどん応援していきたいと思いました!



【おまけ】
「CALF DVD Tochka Works 2001-2010 [Trailer]」


「CALF DVD Mirai Mizue Works 2003-2010 [Trailer]」